翻訳森林


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あっちで提案こっちで提案:オンライン会議システムzoomを宣伝しまくり

この春、オンラインでミーティングができるzoomっていうシステムを教えてもらいました。
パソコンでもスマホでも、ネット回線さえあれば、かんたんにテレビ会議ができる仕組みで、
画質もいいし音もいいし、パソコンで開いているウインドウを相手に見せることもできるし、
いいことばかり。

6月に始めたオンラインの中国語発音矯正レッスンも、このzoomを使っています。
受講生さんと私は電車で2時間もかかるところに住んでいるのですが、
移動時間ゼロでストレスなしで顔を見ながらレッスンができます。

この便利さを知ると、あちこちのグループで
「あ、これはzoomを使ったら解決できる」っていう場面が見えてきます。

横浜の友人と講演会事務の打ち合わせ、
九州の友人と研修企画の打ち合わせ、
全国に十数人が散らばっている翻訳同人の会議、などなど。
最近やたらとzoomの説明ばかりしています。

私が役員をしている翻訳者育成団体「而立会」も、
東京で会議や懇親会を開いても地方や海外在住の方が参加しにくく、どうしよう、
という話になっていました。
近くに住んでいたとしても、
家庭の事情で外出しにくいとか、その日は先約があって出られない、
ということだってあります。

この日曜日にも、その而立会で研究会が開かれましたが、
当初、私はスケジュールが合わず欠席やむなしでした。
でも、ネット中継してくれたり、録画を公開してくれたりすれば、
当日出られなくても後から見ることができるのになあ、と思ってzoomの使用を提案しました。

そしたらミイラ取りがミイラ、結局私が会場に行き、
zoomでの中継と録画、YouTubeでの限定公開を試験運用してみることに。
当日、台風や仕事で来られず実際にネットで視聴してくれた会員が複数おられたので、
ああ、役に立ってよかったなあ、と満足。
たった今、録画を公開用に変換しているところ。

パソコン越しに会話をすることについて、心理的なハードルが高い方もまだ多いと思いますが、
それさえ乗り越えれば、こんな便利なツール、使わない手はありません。

使い方は、webで「zoom 使い方」で検索!
Web会議ソフト、オンライン会議アプリ、テレビ会議、ビデオ会議などと出てくるのがそれです。

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2件のコメント

翻訳小説はとっつきにくい?

東山彰良さんの『流』に文庫版が出たので、夏の帰省の移動時間に再読しました。

ご存知の通り、台湾生まれ日本育ちの作家による、台湾を舞台にしたエンターテイメント小説で、
2016年本屋大賞ノミネート、2015年の第153回直木賞受賞。
めっぽう面白い作品です。

日本語で書かれているのですが、出てくる人物がほぼ全員台湾人。
舞台もほぼ台北と中国。
人物名には中国語をカナ表記にしたルビが付いていて、まるで翻訳小説みたいです。

文庫版解説を作家のロバート・ハリスさんがお書きになっていますが、この方もこの作品に引き込まれて、絶賛なさっています。
が、出版翻訳を志す私の目が留まったのはこの一文。

はっきり言って物語に入っていくまでにちょっと時間がかかった。中国語の名前がすんなりと入ってこないのだ。主人公の葉秋生(イエチョウシェン)の名前を再確認するために何回登場人物表を見たことか。主人公でこれだから、他の登場人物にはもっと手を焼いた。

うーん。なるほど。
これって、中国語の原書を翻訳したときにも発生しうる障壁ですね。

中国語の分かる私は、人物名を見ても頭の中に中国語発音が響きますから、ルビがあってもなくてもどうということはありません。
また、漢字だらけの人名も見慣れているから、巻頭の登場人物一覧表を参照することもありませんでした。
作品世界を堪能するのに障壁は何もなかったんです。

原書を翻訳して紹介するときには、そこの障壁をいかに低くするか、って意識を持っておいたほうがよさそうですね。

私は将来、エンターテインメント分野の中国語小説を翻訳して日本に紹介したいという野望を持っています。
実は、その理想的モデルとして、この『流』がいつも頭にあります。
中国や台湾や、中国語圏について特に興味を持っていなかった読者が、たまたま手にとって
「これ面白い!」
という口コミで作品が広がっていく。
エンターテインメントとして作品を楽しんでいるうちに、いつしかその舞台やそこに住む人に親近感を覚える。
そんな翻訳活動をするのが私の夢なんです。

『流』、私の野望を忘れず、勇気を鼓舞するお守りです。